印刷業界で昔から使われてきた技芸がタイポグラフィーです。文字を単純に見やすく、きれいに整えるだけではなく、文字自体を改変して一つのアートやデザインのようにしたりするのもタイポグラフィーに含まれます。ここでは、タイポグラフィーの特徴と、それを取り入れたロゴ作成サービスについて紹介します。
魅力的なロゴを作成したら、便利なサービスを活用し、ロゴのブランディングを図っていきましょう。
タイポグラフィーの歴史と内容
タイポグラフィーの歴史は活版印刷と深く関係があり、印刷物を作る際に使われてきました。特に印刷された文章を見やすくするためにタイポグラフィーが試行錯誤され、文字の配置や構成、フォント、大きさ、間隔といった要素を適切に配置することで、印刷の効率化を図っています。
また、近年は単純な文字体裁を整えるという意味だけではなく、文字自体に手を加えて、アートに仕上げたものをタイポグラフィーと呼ぶ場合もあります。文字の視認性をアップさせる手法は、印刷業界に従事している方だけではなく、一般個人の日常生活でも役立つことは多いです。
例えば、ハガキや名刺を作成する際にタイポグラフィーの知識や技術が役立ったりします。
簡単なタイポグラフィーのテクニック
タイポグラフィーは非常に多くの手法があります。また、それはプロだけが扱えるようなものではなく、素人でも今すぐに使えるテクニックもありますので、活用していきましょう。例えば、簡単なタイポグラフィーのテクニックとしては、フォントを変更する方法があります。
フォントが違うだけでも見た目の印象は大きく変化しますので、PC等でロゴや印刷物用の文字を使う際は、デフォルトのものではなく変えてみましょう。また、その他には、フォントを幾つか組み合わせる手法があります。
大きく見た目の異なるフォントを2つ以上使うことで、視覚的な見やすさの向上に繋がったり、デザインとしての魅力をあげられます。
その他のタイポグラフィーのテクニック
その他のテクニックとしては、文字自体をアレンジする方法があります。アレンジ方法も様々な手法がありますが、文字のイラスト化は使われることが多いです。例えば、アイスクリーム関連のロゴを作成する場合、ICEのIの文字をアイスクリームのイラストに置き換えたりします。
ただの味気ない文字だけのタイポグラフィーに比べると、イラスト化は直ぐに視認性をあげられ、見た目の印象も変えられる優れた方法です。ロゴ作成においてもよく使われていますので、文字の体裁や大きさなどを調整するタイポグラフィーが出来るようになったら、そのようなイラスト化に挑戦してみるのも良いでしょう。
イラスト化はイラスト作成技術やセンスが問われますが、オリジナリティーを出しやすいのが魅力です。
タイポグラフィーが分からないならロゴ作成サービス
タイポグラフィーをロゴ作成に活かしたいけれど、タイポグラフィーもロゴ作成についてもよく分からないという方には、ロゴ作成サービスが便利です。
ロゴ作成サービスは、タイポグラフィーを取り入れたロゴをプロやフリーランスが作成してくれるサービスで、ワードロゴから頭文字ロゴまで幅広く作成してもらえます。また、デザインロゴを作成してもらう場合、フォントの著作権など権利絡みの問題が出てくることもありますが、プロにオリジナルで作ってもらえば安心して使えるロゴが手に入ります。
価格についてはサイトやサービス、依頼するクリエイターによって変わりますが、数千円から数万円程度で作ってくれるところもあります。一から勉強して作る労力を省きたいなら、専門のロゴ作成サービスを使ってみましょう。
出来上がったロゴの活用方法
ロゴ作成サービスを利用し、オリジナルのロゴを作ってもらえると、企業であれば様々なシーンで利用できるようになります。よくあるのが名刺で、タイポグラフィーを意識したロゴやデザインなら、相手に印象づけやすくなったりします。
名刺の他には、封筒にワンポイントとしてロゴを印刷したりするのも方法です。企業であれば取引先等に手紙を送るケースはよく出てきますので、その際封筒などにロゴを付加することで、ロゴのブランディングが出来ます。
また、ウェブサイトもロゴやタイポグラフィーが活躍し、ロゴを大々的に使ったウェブサイトや、タイポグラフィーを使って見やすくしたサイト等もあります。更に、ロゴはトレードマークや商標としても使われることがあり、その活用範囲は非常に広いです。
消費者がロゴマークを見ただけで企業が分かるようにブランディングしていけば、単なるロゴに大きな価値が生まれます。
テンプレートやイラストソフトで作る
タイポグラフィーを活用したロゴ作成は、プロに依頼する方法の他に、テンプレートやイラストソフトを使って作る方法もあります。あまり知識がない方でもテンプレートを使えば、それなりに見栄えの良いロゴが簡単に作れます。
プロに依頼するような凝ったものは出来なかったりしますが、スピードと手軽さを重視するならテンプレートによるロゴ作成も便利です。また、イラストが得意という方は、イラストソフトを使ってロゴを自作する手もあります。
タイポグラフィーを使ったロゴ作成の場合、文字のパーツを拡大したり縮小したりと、それほど難しい機能や操作は要求されませんので挑戦してみましょう。
ロゴ制作の注意点
プロに依頼する場合はあまりフォントの著作権等は気にしなくても良いですが、自ら自作する場合、他人が作ったロゴと類似しないように工夫する必要があります。イラスト等を使わず、文字だけを変形させて作る場合、本人が意図しなくても他人が作ったものと似てくることも多いです。
世の中には沢山のロゴがありますので、ロゴを作成したら類似ロゴを検索可能なサービスを使って、調べてみましょう。特に将来的に商標登録をして利用したい場合は、他人の作成したロゴと類似していると、出願しても登録されない事もあります。
また、依頼するときも同様で、後からトラブルにならないためには、信頼できるクリエイターに依頼することが大切です。ロゴは簡単に作れる分、ビジネスで利用する際は権利関係によく注意しましょう。
タイポグラフィーを意識してロゴを作ろう
活版印刷が登場した頃から使われているタイポグラフィーですが、それは今なおロゴ作成の分野で活用されています。ロゴをもっと魅力的にしたいと考えている方はまずはタイポグラフィーの勉強から始めて見るのもオススメです。
また、イラストレーターやデザイナー等の方も、タイポグラフィーの知識があると仕事で活かせたりします。